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2024.11.01
院長ブログ
お子様の歯磨きについて
歯ブラシを使うようになるまで
虫歯菌は基本的に、子供も大人も歯の表面に定着することでその数を増やしていきます。なので、お子様のお口の中で虫歯菌が急激に増えていく時期は、複雑で形も大きな奥歯が生え始める1歳半〜3歳の間です。なので、その間の歯磨きがお子様のその後のお口の中の状態を決めると言っても過言ではありません。前歯しかないうちは、そんなに形も複雑でなくのっぺりしているので、湿らせたガーゼで挟むようにして拭ってあげることで十分に事足りるかと思います。しかし奥歯では、形も大きくなり複雑な溝のでこぼこも出てくるため、ガーゼのみでは十分ではなく、ここで初めて歯ブラシの必要性が出てきます。奥歯が最初に生えてくるのはだいたい1歳半くらいですが、そこで初めてお子様に歯ブラシを使っても、慣れるまではなかなかすぐにお口の中に入れるのは難しいかと思いますので、できれば奥歯の生えてくる前1歳あたりから、ガーゼでの清拭に慣れてきた頃に、歯ブラシにも徐々に慣れさせておき、奥歯が生えてきた1歳半頃には問題なく歯ブラシをお口の中に入れることができるように環境を整えてあげれば、スムーズに奥歯磨きができてくるかと思います。
また、お子様がなじみやすいように柔らかめの歯ブラシを使ってあげればいいかなと思います。
保護者の見守り・仕上げ磨きについて
基本的には保護者の方が磨いてあげるのが良いかとは思いますが、お子様がご自身で磨きたがる場合には、必ず保護者の方がそばで見ながら磨かせてあげるようにしてください(目を離したすきに喉に刺したり、歯ブラシをくわえたまま走ってこけて刺さったりするお子様がたまにいらっしゃいます。お子様自身での歯磨き中は、その場に立っただけでも誤って転倒する可能性もあるので、必ず座った状態で行わせるようにしてください。そして歯ブラシはお子様の手の届かないところに置き、歯磨きの時以外は持たせないようにしましょう。意外と小さなお子様にとって歯ブラシは凶器です。喉付き事故防止のためにストッパーのついた歯ブラシというのも今はあります)。また、小学校低学年くらいまでの間は、6歳臼歯がまだ他の歯に比べて低い位置にあってなかなかご自分では磨きづらいので、必ず保護者の方が仕上げ磨きを行うようにしてください。
歯磨剤・糸ようじの使用について
2歳頃からは、ぶくぶくうがいの練習も併せて行うと良いです(ぶくぶくうがいにはほっぺたや唇の運動等、食事をする上で重要な筋肉を複雑に使う必要があるため、そのトレーニングとしてとても有効です)。ぶくぶくうがいがうまくできるようになったら、歯磨剤もうまく使用後に吐き出すことができるので、それが一つの歯磨剤開始のタイミングかもしれません(おおよそ目安で4歳前後)。3歳になると子供の歯がすべて生えそろいます。歯ブラシでは歯の表に出てきている面は磨けますが、歯と歯の間は磨くことができないので、そこは糸ようじを使ってあげてください。糸ようじを使わないと4歳になるころには奥歯の歯と歯の間に虫歯が大なり小なりできている可能性が高いです。