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2024.10.26
院長ブログ
成人の予防治療
近年、むし歯や歯槽膿漏になってからの処置ではなく、なる前に予防を行うことの重要性がさけばれてきています。その方法の一つとして、一番思い浮かべやすいのが定期的なメンテナンスやフッ素を塗ることかとおもいますが、そこにマウスピースによる治療、というものを追加していただいてもいいのかなと考えています。
成人が歯を失う原因として、むし歯や歯槽膿漏と並んで、力の問題が近年大きくなってきています。すなわち、ある特定の歯にものを噛むときの力が集中してきて、歯にヒビが入ったり割れてしまったりして、抜歯を余儀なくされるというものです。また、割れなくても歯の山の部分がすり減って平らになってしまい、噛み合わせのストッパーがなくなって横滑りし、どこで噛んだらいいのかわからないと言った症状も生じやすくなってきます。
これが起きる前に事前に予防する手立てとしてとても有効なのが、マウスピースによる治療です。マウスピースを入れてあげることにより、噛み合わせ上特定の歯に集中していた噛むときの力を、歯全体に均等に分散してあげることにより、力の集中を解消して歯にヒビが入ったり割れたりすることを防ぐ役目があります。
マウスピースというと、今巷で何かと話題のマウスピース矯正のイメージから、保険が効かないのではないかとよく心配の声をいただくことがあるのですが、多くの場合保険適応にて作成いただけます。
マウスピースによる歯の破折、ひび割れの予防という概念も、むし歯、歯槽膿漏の予防とともに、将来的な皆様の歯をお守りするためのものとして、少しでも頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。