ホワイトニングの原理としましては、基本的には表面の着色を除去しているというよりは、歯の内部にまで薬剤が入り込んで、着色物質を分解して無色のものにすることによって歯本来の白色を回復する、というイメージの方が正しいかと思います。一方巷に溢れているホワイトニング用の歯磨き粉や歯医者さんでのクリーニングなんかは、基本的には歯の表面についた着色を除去することしかできず、内面にまで浸透した着色に対してはあまり効果がありません。また、最近エステやネイルサロンなんかで取り入れられているセルフホワイトニングなんかも、基本的にはホワイトニング用歯磨き粉と同じ成分の薬剤を使ってありますので、歯の表面の着色しか除去することはできません。クリーニングやホワイトニング用歯磨き粉、あるいはセルフホワイトニングによって歯の表面の着色を落とすだけでもある程度の白さは回復できますが、もっと中に染み込んだ着色までとりたいと言うことであれば、歯医者さんでのホワイトニングを考えてみてもいいかもしれませんね。もちろん、歯医者さんでのホワイトニングによって歯の表面についた着色も併せてとることもできます。また、タンパク質の分解作用もあるため、ホワイトニングによって口腔内のばい菌も分解されてその数が減っていくと言う報告もあり、歯を白くするだけではなく、口腔ケアの一環としてのホワイトニングという捉え方をすることもできるのではないかと考えます。（そもそもホワイトニングに使う薬剤はいわゆる消毒薬のオキシドールで、歯槽膿漏の消毒のためにオキシドールを使っていたらたまたま歯が白くなったことから開発されたと言われています）ちなみにこのホワイトニング剤はあくまで歯の中に浸透して着色物質を分解するだけですので、ホワイトニング後にはの表面の薄膜が失われて一時的にしみたりといった症状が出てくることはありますが、これで何か歯が弱くなったり溶けてしまったりということは基本的にはありません。そういった意味では、例えばセラミックなんかで歯を白くする方法よりも、歯を削ることもなく体にも優しい治療法と言えるかもしれません。

一度ホワイトニングをされても、お口から食べ物を食べられる以上、徐々にまた時間の経過とともに着色は生じるので、後戻りはどうしても生じてきます。目安としましては、半年に一回程度の背術を続けていくことで、白いきれいな歯を保つことができるとされています。

*ただし、虫歯や歯槽膿漏がお口の中にある場合には、ホワイトニングによってお口の中のばい菌の数を減らす効果はありますが、虫歯や歯槽膿漏自体を治す効果はありませんので、しっかりと治療されてからのホワイトニングをお勧めします。