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2024.09.21
院長ブログ
歯周病菌は血液が大好き
むし歯菌が砂糖が大好きだという話はよく聞かれることがあるかと思います。これと同じように歯周病菌にも私たちのお口の中に大好物があって、それは何かというと血液(の中の鉄分)です。
よく、歯周病の患者さんで歯磨きをしたら出血する、などといった話を聞いたことがあるかとは思いますが、出血することの何がいけないのかというと、その歯茎の炎症による出血で、歯周病菌がさらに栄養たっぷりになって元気になり、よりその活性と数を増やしていってますます歯周病が重症化していく、ということです。なので、むし歯を予防するためにその原因菌の大好物である砂糖の量を制限するのと同様に、歯周病治療の予防および究極の目的は、歯垢の除去とか歯石とりとか色々ありますが、結局のところそれらを行うことによって、出血しにくい歯茎を作り、歯周病菌たちに栄養を与えずに干上がらせて行くことにあるのかなと思います。
よく、歯周病の歯茎の検査でなんか歯茎の中に器具を入れてちょっとチクチクするようなのをされたことがある方もいらっしゃるかとは思いますが、あれは歯茎の溝の深さを測るのと同時に簡単に歯茎から出血をしてくるかどうかも見ているので、あの検査をやってほぼ出血がなくなってくれば、それは歯周病が落ち着いてきたという一つの目安になるのです。